ブラック企業の苦しみ
これはブラック企業に悩み、就職するあてもなく一冊の本との出会いから自衛隊に入るという決断をされた方の体験談です。
私は、30代後半の男性ですが、これまで度重なる転職を繰り返してきました。
理由は、やはり学生生活の延長で最初の就職先については、
努力さへしていれば報われると信じていたからです。
しかし、それは、違う現実をまざまざと見せつけられてしまう形になってしまいました。
最初に就職した企業では技術系の企業であったのですが、
その先輩から言われた衝撃的だった一言は
「自分みたいに、一生懸命努力してるのは分かるけど、それだけじゃ、この会社はやっていけないんや!そんなん努力するだけやったらアルバイトでできる!社員やったら考えなアカン!考えて仕事しないと、この会社はやっていけんのや!!」
と激高されたことを今でも覚えております。
学生の時は、ただ与えられた課題を懸命に取り組んでいれば、
それなりに評価を得ることができました。
しかし、社会人になってからは、
一生懸命にがむしゃらに努力し続けるだけではダメなんだと言うことを痛感せざる得ませんでした。
その言葉が結局プレッシャーとなり押しつぶされるような形で、
自然と淘汰されていく方向へ持っていかれる形になり、
社員生活を終了してしまう形になってしまいました。
自分を変えたい
ここで私が思い立ったのは、
次に同じ失敗を繰り返したくないと言うことでした。
しかし、私は、自分から考えて行動すると言うことを幼い頃から実践して動いて来なかったので、
その代償として現在に至っていると思いました。
自分で考えて行動することの重要性がいかに重要なことであるか、
なぜ、卒業制作課題等が非常にウエイトを置かれているかと言う理由がここで分かりました。
自発的に自ら考えて行動する力がないと結局は社会で淘汰されてしまうと言うことを身に染みて痛感しました。
とりあえず学生の頃の感覚では、正社員としてなってしまえば、
こちらのもので、何一つ苦労しない形で言われたことさへできれば、
後は年功序列で、順々に給与も上がっていき、
正社員であると言う肩書がある以上絶対にやめさせられることはないと思っておりました。
そう思っていた自分がバカすぎて自分に憤りを感じた瞬間でもありました。
ここで私は、より良い環境を手に入れるために転職を決意しました。
この世の中で強く生き残っていくには
零細企業だからこそ、社員一人が何でもマルチにやらないと生き残っていけないのではないか?と考えたのです。
なぜ成績の良い子が大企業を目指すのか、
なぜ成績が良い子は、あんなに勉強を頑張るのか?
と言う意味がここで初めて分かったような気がしました。
当然ブラック企業ではなくホワイト企業では、
そのような追い込む必要のない充実した環境で、
優良な企業こそ、ゆとりがあり、そのような社風ではないと考えました。
ではどうやったら、そんな優良企業へ就職できるのか考えておりました。
このままハローワークを使用しても、結局負の連鎖でまた、
似たような会社へ就職する羽目になり、
また、負のスパイラルに陥ってしまうと考えたのです。
そうではなくて、何か新しい考え方で違った角度から転職活動を行わないと、ま
た自分が潰れてしまうと思いました。
そこで私は、インターネットで優良な企業を見極めてみようと思いました。
インターネットであれば、当時まだ転職サイト自体が流行していなかった。その文字すらもなかった時代でしたので、
大手のメーカーを受験するような形で、受けて行きました。
しかし、手ごたえはゼロで、学歴と言う壁に阻まれてしまったのです。
人生の分かれ道
そんな窮地に追いやられた私を救ってくれたのが、書店でのある一冊の本との出会いでした。
私は、途方にくれて大型書店へ何か参考になるものはないかと向かったのですが、
その書店の奥の方で資格試験のコーナーがあり、ボーっと見ていたのですが、
そこで、私は衝撃的な本と出合うことができました。
私は情けないことに一目惚れするような形になってしまったのですが、
戦闘服を着て小銃を持って戦闘訓練をしている表紙の過去問があったのですが、
「私の求めていたものはこれだ!」
と勢いよく熱意を持って思ったのです。
ここからは破竹の勢いで国家の安定した要員となることを閃き、
最低の試験でいけば任期制の中卒程度の試験で特別職国家公務員として、
勤務できると言うことを知ったので、まだ年齢も当時24歳でしたので、
その当時では募集年齢が18歳以上27歳未満でありましたので、
ギリギリいけると言う状況でした。
ここで志願するような形で半年間勉強を重ねて入隊した後のことも考えて高卒程度の当時、
曹候補生試験制度が存在していたのですが、その勉強も合わせてしました。
お陰で入隊して厳しい半年の訓練を経てから、
すぐに非任期制の隊員となる曹候補生の部内試験にクリアするような形で、
一定期間終了後、試験ではなく選考で昇任できるポジションを掴み取ることができました。
努力だけで勉強だけで報われる世界がここにあったんだと涙を流しながら当時思いました。