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 今回は、美術品を集めることを趣味にしている方のお話を伺うことが出来たので、記事にまとめていきたいと思います。 

「私の趣味は、絵画や彫刻の図版や写真集、また展覧会カタログなどのアート関連の書籍を集めることです。
もともとファッションスタイリスト志望だった私は様々なヴィジュアルを見て勉強するのがとても好きで、初めは洋雑誌なども集めていました。そのうち次第にファッションフォト以外の、
いわゆる作家の写真集も好きになりどんどんはまっていきました。
毎月何百冊の写真集が世界中の出版社から発売されます。
その中から気にいる写真集を探して購入しています。値段は薄いのだと4000円程度、高いのだと15000円程度です。

 今は海外通販も簡単にできるので、送料を気にしなければどんな書籍もある程度購入することができます。
また写真集専門の書店や、大きな会社の書店のコーナーには写真集コーナーが設けられ、人気の作家のは購入せずとも手にとってみることができます。
よくネットで画像が見られる世の中なのにわざわざなぜ写真集を買うのか?と聞かれます。
その答えは写真一枚とっても作家の気持ちや、思い入れがあり、それが画面上だと伝わりにくいのです。
写真集という形になっていれば、例えば写真が印刷された紙の質感から、ハードカバーなのかソフトカバーなのか、また写真の並べる順番など、作家のこだわりを手にとってみることができます。
また今は本屋の横にカフェが併設さらていて見るだけの方も多くいらっしゃいますが、
所有することの楽しさも収集する理由の一つです。カフェだと落ち着いて見られなかったり見たいと思った時に見られませんが、
所有することで好きな場所、好きなタイミングで見ることができるのです。それはとても幸せなことで、自分の好きな部屋で、好きな人と、好きな飲み物を飲みながら好きなタイミングで見たい写真をいつでも見られるのです。

 これがもう本当にたまりません。また最初は知識も少しずつ増えていき写真史の流れや、
有名な作家を知るとさらに収集欲が深まりどんどん集めてしまいます。写真集を集め、
知識が深まってくると自然と芸術ともぶつかってくることがわかりました。
そこからアートの歴史を勉強し、そのうちに図版を購入するようになっていきました。
アートの本は写真集と違い悪くいうと絵画のコピーが載っているのでどの本を買うのか吟味していつも買っています。
写真集はその写真を自分のものにした感覚がありますが、アートはあくまで見本を手に入れた感覚に近いです。
それでもやはり好きな作家の作品をいつでも見れる心地よさがたまらず買ってしまいます。

 彫刻などの図版ははっきり言って持っている意味があるのか?と自分でも思いますが、
いつ無くなってしまってもおかしくない作品たちを本として記録しておくことに意味があるのだと思います。
図版を集め出すと次に思ったのは、やはり本物が見たいということでした。
そして美術展覧会に足を運ぶようになりました。もともと写真展にはよく足を運んでいましたが、
美術展覧会も最近はよく行くようになりました。そしてそこで出会ったのが展覧会カタログでした。
その展覧会で展示されていた作品と作家の紹介、
また図版が載せられていて有料のパンフレットなのですが割とこれが良くできていていつも購入してしまいます。
割と値段も安く、もともとそんなに好きではない作家のものでも行った記念にと購入しています。
こうして私は収集にはまっているわけですが、大変なことはやはりお金がかかることです。
本の収集のお金はもちろん、それに連なって海外の写真集専門店、
展覧会に行くようになったのでその旅費がかなりかかっています。日本でもある程度の展覧会は開催されますが、やはり海外のが写真もアートもどうしても強いので海外に足を運ぶことになります。
また物価も高いので本も海外のが高くなります。あと今困っているのが置き場所です。
本を大切に保管するため立てて並べるのではなく平置きして、なるべく湿気の少ない、
日が直接当たらない本棚に置いているのですが、その本棚も二つ目がもう入らなくなってしまい次はどうしようと今検討中です。

 重くなると床が心配ですし、書庫が欲しいところです。また本一冊一冊の扱いも大変です。
昔の写真集が今は価値が上がり20万円になっていることもザラにあります。将来手放すことは考えていませんが、適当に扱ってしまうと将来今と同じように見れるかどうかわからないため全ての本にビニールのカバーを付け、こまめに埃取りをするようにしています。埃が付いたままだとその埃が変色して茶色い斑点になったり、日に当たるとはじから日焼けをしてしまい素敵な写真が台無しになってしまいます。
そして今現在でもう貴重になっている本は手袋をつけてみるようにしています。
管理が少し大変かもしれませんが、アートを比較的割安で所有できる本の収集はとても幸せになれる趣味だと思います。
アート作品を買うとなると安くても数100万は当たり前だと思うので、そう思うと本がとても安く感じてしまい、また収集してしまうのです。」

 美術品収集を趣味にしていると、相当なお金がかかってしまうのは、想像していましたが、書籍として集めるというのも、一つの手なんだなと感じさせられました。
人それぞれ価値観は違いますが、美術品は作者の思いが込められているものなので、それを楽しむというのは作者にとっても、すごくうれしいことだと思います。
美術品収集というのは素晴らしい趣味ですね!

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